エドゥアルド・メルクスと Spiros Rantos がヴァイオリンを弾く J. S. バッハの 2 つのヴァイオリンのための協奏曲 BWV. 1043 を聴きます。1971 年の録音。

メルクスのヴァイオリンは線が細く、それでいてオーケストラの中から浮かび上がるように聴こえます。バックを支えるオーケストラはフル・オーケストラではないのでしょうか? 音に厚みがない代わりに、とてもキビキビとした演奏を聴かせてくれます。バッハの音楽を聴くのに最適なバランスです。

Rantos のヴァイオリンが少しメルクスの陰に隠れてしまっています。二つのヴァイオリンのかけ合いを楽しもうとすると、不満が残るかもしれません。逆に、メルクスのヴァイオリンを聴くのが楽しみだ、と思って聴くと非常に楽しめる演奏です。