マルタ・アルゲリッチのボックス「Martha Argerich the collection 1 the solo recordings」(8 枚組) から 1 枚目の 7 曲目、リストのハンガリー狂詩曲 第6番 を聴きます。この曲はリストのハンガリー狂詩曲の中では 第2番 に続いて有名な曲なのではないでしょうか。

「Martha Argerich the collection」はアルゲリッチの当時の LP と同じ収録順・同じジャケットを使って構成されています。ですから、CD 一杯に曲は入っていません。その代わりに、「アルバム」としての構成を当時そのままに楽しむことができます。

さて、私が初めてアルゲリッチを聴いたきっかけは、正にこのハンガリー狂詩曲 第6番 でした。ハンガリーの狂詩曲の 2 番ばかり聴いていた私に当時のクラシック友達が、これも聴いてごらんなさい、と言って貸してくれたのです。

哀愁を帯びたラッサンと切れ味の鋭いフリスカ。その対比が見事です。構成がよっぽど上手いんでしょう。後半のフリスカではスピードを上げて行くにもかかわらず技術的な破綻が見られません。ストレスなく聴くことができます。1960 年録音。アルゲリッチのファースト・アルバム。いやはやたまげたものです。