安宅の音楽日記

タグ:吉田正

「異国の丘」がレコードとして発売されたのは 1948 年ですが、戦中、満州に居た吉田正によって作曲されました。1943 年頃と聞いています。戦後にはシベリア抑留の兵士の間でも歌われたと聞きます。正に異国に在って、日本へ戻る日を待ち望んでいた吉田正の心を反映した曲となっています。哀愁にあふれる曲です。

戦争中には、軍歌に数えられるような政府のプロパガンダ的な曲とは別に、一個人によって作曲されたり自然と広がったりする曲がありますね。南北戦争における D. E. ハメットの「ディキシー」、アメリカ独立戦争における民謡「ヤンキー・ドゥードゥル」、フランス革命におけるルージェ・ド・リールの「ラ・マルセイエーズ」、等々。

こういった曲は、戦争という悲惨さの隣合わせでありながらも、どこか自立的で「戦争」から切り離されても生きてゆく「曲」としての生命力があるように思います。

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クラシック音楽ばかり続きましたから、邦楽も一つ。吉田正作曲の「有楽町で逢いましょう」です。歌はフランク永井。

独特のサビのメロディーが素晴らしいですね。いざ、カラオケで歌おうとすると、音程がちゃんと取れないの。やっぱり上手い歌手が歌わないと、あの良さは出ないんですね。ちょっとタメるようにして歌ったりしてね、あのタメがほんの少し入るのがいいんでしょうねぇ。

今は有楽町も様変わりしてしまって、この曲が歌われた頃の面影などありません。いや、私の生まれる前の話ですけどね。でも、「有楽町で逢いましょう」を聴くと、この曲が流れる町並でデートして、映画を見たくなってきます。曲の中では「ロードショー」と呼ばれていましたか。う〜ん、古き良き時代。セカセカしない時代を思わずにはいられません。

フランク永井の低い声も良いですね。切なく、感情的になりすぎず、静かに盛り上がらせて上手にサビへと繋げています。低い声だから、落ち着きもでるのでしょうか。

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