安宅の音楽日記

タグ:協奏曲

このアルバムには、イエペス二度目の「アランフェス協奏曲」の録音が収録されています。ですが、今回はそれを脇に置いて、ロドリーゴのマドリガル協奏曲を取り上げます。ライナー・ノートによると、1966 年作曲。ロメロ・ファミリーに献呈とのこと。

マドリガル協奏曲は 2 台のギターのための協奏曲です。ギターはナルシソ・イエペスとゴドリーヴ・モンダン (Godelieve Monden) が担当。ガルシア・ナバロによる指揮で、オーケストラはフィルハーモニア管弦楽団。録音は 1979 年 4 月です。

9 つの楽章に分かれていて、一つ一つの楽章でクルクルと見た目を変えます。チャイコフスキーの「くるみ割り人形」組曲を連想させる感じです。どの曲も情緒あふれ、楽しませてくれます。

その中でもお気に入りは 8 曲目。この協奏曲の中でも二番目に長い 6 分程の曲です。実はこの楽章、クリストファー・リーが枢機卿役を演じた映画「三銃士」の中で、急ぎ馬でかけるシーンに使われました。当に馬が駈けるごとく疾走感あふれる曲として好きな曲です。

惜しむらくは、「二台ギター」という編成のためでしょうか? 録音が少ないことです。

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ヴィヴァルディの四季をファビオ・ビオンディ指揮エウローパ・ガランテ (1991 年録音) の演奏で聴きます。

ヴィヴァルディの四季。そのブームが巻き起こったのは 1960 年代でした。イ・ムジチ盤とカール・ミュンヒンガー盤の二つの LP で一気にブームになったと聞きます。そして、1990 年代、古楽器を使った刺激的な演奏で新しいブームが起こりました。90 年代の火付け役になったのはビオンディ盤とカルミニョーラ盤でした。今日は、そのビオンディ盤を取り上げます。

発売当時は、今までのオーソドックスな「四季」のイメージを一新したとしてもてはやされた盤ですが、あれから 20 年。彼らのスタイルを継ぐ後進らが増えたことで、目新しさは減りました。初めて聴いた時の衝撃も過去のものです。なつかしさを持って CD を聴いてみると、アクセントの付け方、ソロ・ヴァイオリンの妙技、オケとのバランス、盛り上げ方、どれを取っても音楽性が高く楽しめることが分かります。久しぶりに聴きましたが、やっぱり良いです。ビオンディ盤。

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チェリスト アンナー・ビルスマの録音を集めたボックスがジャンルごとに分けられて 4 組発売されます。発売日予定日は 1/21。

内容は大雑把にこんな感じです。

  1. 11 CD: チェロ組曲とソナタ集
  2. 09 CD: 室内楽曲集 Vol.1
  3. 12 CD: 室内楽曲集 Vol.2
  4. 06 CD: 協奏曲と合奏曲集

値段は 1 組 2,500 円前後。全て揃えると一万円に達しますが、約 40 枚なら安いと思うかどうか? もしくは気になるボックスだけ買うという手もありますね。

各ボックスで、コレはと興味ひかれる演奏を紹介しましょう。

1. にはバッハの無伴奏チェロ組曲の新旧盤の他にヴィヴァルディやボッケリーニのソナタが収録されています。

2. にはボッケリーニのメヌエットで有名な弦楽五重奏曲の他、メンデルスゾーンの弦楽八重奏曲が収録されています。

3. には二回目のベートーヴェンのチェロ・ソナタ全集、それとシューベルトのアルペジオーネ・ソナタが収録されています。

4. にはヴィヴァルディ、ボッケリーニ、ハイドンのチェロ協奏曲が収録されています。

ビルスマが好きな人には、食指の動くボックスではないでしょうか。私は 4 組全部予約して、発売の日を待っています。

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エドゥアルド・メルクスと Spiros Rantos がヴァイオリンを弾く J. S. バッハの 2 つのヴァイオリンのための協奏曲 BWV. 1043 を聴きます。1971 年の録音。

メルクスのヴァイオリンは線が細く、それでいてオーケストラの中から浮かび上がるように聴こえます。バックを支えるオーケストラはフル・オーケストラではないのでしょうか? 音に厚みがない代わりに、とてもキビキビとした演奏を聴かせてくれます。バッハの音楽を聴くのに最適なバランスです。

Rantos のヴァイオリンが少しメルクスの陰に隠れてしまっています。二つのヴァイオリンのかけ合いを楽しもうとすると、不満が残るかもしれません。逆に、メルクスのヴァイオリンを聴くのが楽しみだ、と思って聴くと非常に楽しめる演奏です。

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マンフレディーニのクリスマス協奏曲を聴きます。今回の演奏は、カラヤン指揮ベルリン・フィルです。

カラヤンの 70 年代の録音を集めたボックスより 1 枚目。70 年代のカラヤンらしく、ともかくベルリン・フィルの演奏が美しい!! 古楽的なアクセント無しで、弦楽器の美しさ、これぞと言わんばかりの演奏です。こういう演奏するとマンフレディーニのクリスマス協奏曲は美しさを増します。

第二楽章は私の好きな楽章ですが、ただでさえゆっくりと演奏されるフル・オーケストラが更にゆったりとメロディーを奏でて美しい。こういうピッチの揃った「美しさ」は小編成でこそ達成できると思うのですが、そこは流石カラヤン指揮ベルリン・フィルということでしょうか。重量級ながら、すさまじいばかりに弦が揃っています。

カラヤン・クラスにオーケストラをコントロールする指揮者というと、トスカニーニやライナー、ムラヴィンスキーなどを思い浮かべますが、彼らはクリスマス・コンチェルトを残していないでしょうし、演奏したとしても、カラヤンの様な「美しさ」ではない気がします。また、ラトルを始めとした次世代の名指揮者は、マンフレディーニの時代性を考慮してフル・オーケストラで演奏することはないでしょう。そう考えてみると、フル・オーケストラで、ともかく美しく、ゆったとした演奏というのはカラヤン盤でしか聴けないのかもしれません。こうした奇跡のような一枚に出会えたことに感謝です。

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