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ヴィヴァルディの四季をファビオ・ビオンディ指揮エウローパ・ガランテ (1991 年録音) の演奏で聴きます。

ヴィヴァルディの四季。そのブームが巻き起こったのは 1960 年代でした。イ・ムジチ盤とカール・ミュンヒンガー盤の二つの LP で一気にブームになったと聞きます。そして、1990 年代、古楽器を使った刺激的な演奏で新しいブームが起こりました。90 年代の火付け役になったのはビオンディ盤とカルミニョーラ盤でした。今日は、そのビオンディ盤を取り上げます。

発売当時は、今までのオーソドックスな「四季」のイメージを一新したとしてもてはやされた盤ですが、あれから 20 年。彼らのスタイルを継ぐ後進らが増えたことで、目新しさは減りました。初めて聴いた時の衝撃も過去のものです。なつかしさを持って CD を聴いてみると、アクセントの付け方、ソロ・ヴァイオリンの妙技、オケとのバランス、盛り上げ方、どれを取っても音楽性が高く楽しめることが分かります。久しぶりに聴きましたが、やっぱり良いです。ビオンディ盤。

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ヴィヴァルディの四季を聴きます。ヴァイオリンはフランコ・グッリ、アルド・チェッカート指揮 Orchestre de chambre de l'Angelicum。録音技師はダニール・シャルラン。

きっかけは、録音技師ダニール・シャルラン。ヴェルナー指揮のマタイ受難曲の記事で参考にしたおやぢの部屋2さんの記事にコメントしたところ、シャルランのレーベルの CD ってあまり状態が良くない、っぽい返事があって、そうだよな〜と同感の思いを抱きました。で、最近聴いてなかったシャルラン録音による CD を取り出して聴いてみて、感想は変わりませんでした。

そして、今、記事を書きながらシャルラン録音の CD を聴いているんですが... ん? ちょっと音量大きめだと良くないかしらん。演奏が素晴らしい、とかそういうのではなくて、何か音楽が満開になった感じ。細部を細かく見ても美しくはないんですが、全体的な音楽が包んでくる感じ。他の名盤をさしおく程ではないのですが、過少評価していたと反省しながら、この記事を書いています。

この CD は状態が悪いのでしょうか? LP 時代はもっと音が良かったのでしょうか? 私は CD しか聴かないので分かりません。でも、もうちょっとマジメにシャルランの録音した CD を聴いてみようと思いました。

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疲れた時に聴く CD 第二弾。イーゴリ・キプニス指揮コネチカット古楽祭アンサンブルの演奏でヴィヴァルディの四季です。

古楽アンサンブルの軽さと、小難しい古楽演奏の排除がこの演奏の聴きどころでしょうか。ヴィヴァルディの古楽演奏は、当時の演奏スタイルの研究からテンポの取り方が随分と自由になりました。古楽演奏が始まる前は、意外とカッチリした演奏が多かったように思います。

ドイツ風のカッチリした演奏の代表盤にはミュンヒンガー盤。イタリア風の小規模演奏の代表盤には初期イ・ムジチ盤ですかね。

キプニス盤は、古楽風の小編成スタイルで、カッチリした演奏と古楽的な自由な演奏の中間にあるような演奏です。これが聞いていて、耳に心地良い。丁寧な演奏を心がけているけど、ミュンヒンガー盤のようなカッチリさはない。イ・ムジチ盤のような強い求心力もない。音楽を流すと、春風が流れこんでくる様なちょっと生温かくも、冬の厳しさから脱した爽やかさを味わうことのできる演奏です。

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