モーツァルトのピアノ協奏曲が好きです。特に第 21 番が好きです。

長い序奏の後のピアノの入り方に、初めて聴いた時、衝撃を受けました。意識のスキをつかれたというのでしょうか。ここでピアノが入って来るのか、と驚いたものです。長年、21 番を聴いていますが、このピアノの入り方は何度聴いても飽きません。

CD は、内田光子のピアノ、ジェフリー・テイト指揮イギリス室内管弦楽団です。内田光子は 21 番を再録音しているかと思うのですが、そちらは未聴です。きっと、旧盤よりも円熟を増しているのでしょうね。

内田光子とテイトの演奏はピアノとオケのバランスが丁度良いです。「きょうそうきょく」は協奏曲か競奏曲、なんて言いますけど、この CD は前者。ピアノがオケと協け合っている協奏曲です。派手な所はありませんが、モーツァルトの曲の美しさを引き出している名演だと思います。