昨日に引き続き、メンデルスゾーンの「最初のワルプルギスの夜」です。
コルボ指揮グルベンキアン交響楽団。アーノンクール盤と比べると、オーケストラとソロとコーラスの統一感が高くなっています。一つのカンタータとして通して聴く場合、心落ちつけられるのはコルボ盤かもしれません。
アーノンクール盤は、序曲・ソロ・合唱が別々に分かれている感じを受けます。序奏は力強さが前面に出ており、ソロは台詞のような感じ、合唱は起伏を持ってしかし美しく。好きなメロディーを取り出して聴く分には、アーノンクール盤の方がメリハリが利いていて楽しいかもしれませんね。
一方のコルボは弦が薄いです。大きく起伏に富んだ演奏もしません。序奏などはおとなしすぎて、不満を持つかもしれませんね。ソロは、台詞調ではなく音楽に乗せる様にして歌わせています。なので、続く合唱との繋がりが自然です。合唱からソロに戻った時も、違和感が小さいです。全体として、序奏から終曲まで、カンタータとして通して楽しめる演奏になっている気がします。
初めて聴く人にはコルボ盤が良いかもしれませんね。アーノンクール盤はセカンド・チョイスに回す方が良いかもしれません。