タグ:メンデルスゾーン

昨日に引き続き、メンデルスゾーンの「最初のワルプルギスの夜」です。

コルボ指揮グルベンキアン交響楽団。アーノンクール盤と比べると、オーケストラとソロとコーラスの統一感が高くなっています。一つのカンタータとして通して聴く場合、心落ちつけられるのはコルボ盤かもしれません。

アーノンクール盤は、序曲・ソロ・合唱が別々に分かれている感じを受けます。序奏は力強さが前面に出ており、ソロは台詞のような感じ、合唱は起伏を持ってしかし美しく。好きなメロディーを取り出して聴く分には、アーノンクール盤の方がメリハリが利いていて楽しいかもしれませんね。

一方のコルボは弦が薄いです。大きく起伏に富んだ演奏もしません。序奏などはおとなしすぎて、不満を持つかもしれませんね。ソロは、台詞調ではなく音楽に乗せる様にして歌わせています。なので、続く合唱との繋がりが自然です。合唱からソロに戻った時も、違和感が小さいです。全体として、序奏から終曲まで、カンタータとして通して楽しめる演奏になっている気がします。

初めて聴く人にはコルボ盤が良いかもしれませんね。アーノンクール盤はセカンド・チョイスに回す方が良いかもしれません。

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まどか☆マギカ関連、続きます。すみません。

まどか☆マギカに出てくる最大の魔女「ワルプルギスの夜」。有名な名称ですね。音楽の世界ではベルリオーズの「幻想交響曲」で現れるのが有名でしょうか。有名なだけあって、色々な人が取り上げています。今回取り上げるのは、メンデルスゾーン作曲の「最初のワルプルギスの夜」です。少しマイナーかな? CD は手近にあったアーノンクール指揮ヨーロッパ室内管弦楽団の演奏を選んでみました。

「最初のワルプルギスの夜」はゲーテのテキストをベースにしたカンタータ。演奏時間は約 30 分。

序奏は管弦楽のみ。メンデルスゾーンらしいメロディー・ラインで始まります。スコットランドの様な力強さを感じる曲作りです。重厚さと爽やかさが交互にやって来る序奏です。この序奏部だけで、私はもうこの曲の虜になりました。

そしてテナーから合唱に繋りカンタータが本格的に始まります。この盤の合唱はアーノルド・シェーンベルク合唱団が歌っているので美しさも一際です。メンデルスゾーンって合唱曲があまり有名じゃないですけど、とても綺麗な合唱曲を書く人ですね。

ソロの部分がやや台詞っぽく歌われて、合唱に入ると美しいメロディーが流れだします。その繰り返し。ちょっと変わった構成ですね。ここら辺に慣れると、「最初のワルプルギスの夜」が楽しめます。カンタータというより、ちょっとモーツァルトのオペラみたい。

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好きなピアニストがギーゼキング、ラフマニノフ、シフラだとすれば、好きなヴァイオリニストは? そう訊かれそうなものですが、はてさて、私は答えを持っておりません。素晴らしいヴァイオリニストは世に沢山いますが、その中から選ぶとなるとまだ選びきれない若輩者です。

しかし、強いて一人挙げてみよ。と、言うのであればジノ・フランチェスカッティです。

実家に、フランチェスカッティの弾いたメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲の LP がありまして、この始まりの音が実に蠱惑的。一本の糸から紡がれるようなメロディーに虜になりました。悲しいかなこの LP。盤が曲がっておりまして、開始数十秒もしないうちに音飛びが始まり聞くことができなくなってしまいます。

その LP と同じ演奏が入っているものを見つけたつもりなのが、今回紹介しているジョージ・セルとの共演盤です。でも、音を聴くと LP の方が艶やかに感じるんですよね。LP の魔力なのか、私の知らない別の演奏がまだ CD 化されずに残っているのか? 尽きぬ悩みです。

まあ、そんな一種刷り込みから、フランチェスカッティが好きになりました。と言っても、フランチェスカッティの CD はほとんど持っていないので、これまたファンなのか? と聞かれると困ってしまいます。トホホ。

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