SACD、高音質盤、音楽について語るブログさんが簡単な紹介記事を書いていたので取り上げてみます。

Amazon 価格は 2 枚組で 2,178 円 (2013/12/03 現在)。

ヘンデルのメサイア。ジョン・バット指揮ダンディン・コンソート & プレーヤーズの演奏です。録音は 2006 年。

この CD は色々と目につくものが多いです。スコットランドを拠点にする英国王室御用達オーディオ・メーカー LINN が録音に乗り出して作られた LINN レーベルの録音であること。CD だけでなく LP もあること。1742 年のダブリン初演版を世界初録音したものであること。合唱の美しさ、合奏の軽やかさ、残響の美しい残り具合。本当に良い CD です。

しかし、私の、メサイアを愛する友人に言わせると、本当の魅力はテノールにあると言います。バット盤のテノールは Nicholas Mulroy。オペラ風な歌い回しやヴィヴラートを極力排した歌い方をします。オラトリオにあって、こういう我を出さない歌い方こそ求めていた歌い方なんだとか。友人と一緒に聴いているうちに、私もこの演奏が大好きになりました。ついには自分で CD を買ってしまった次第です。

巷のレビューを読むとテノールが弱い、といった意見もみられますが、それこそこのバット盤の最大の魅力だと思って聴いてみませんか? もしかしたら世界観がひっくり返るかもしれませんよ。