デュオ・ディ・バッソのサード・アルバム「プログレッシブ・デュオ」から 10 曲目、ヴィオッティのスケルツァンド ニ長調を聴きます。

ヴィオッティ (1755-1824) はイタリア生まれフランスで活躍した作曲家。パガニーニ以前のヴァイオリン曲作曲家としてはロカテッリ (1695-1764) が有名ですが、ヴィオッティも 29 曲のヴァイオリン協奏曲、21 曲の弦楽四重奏曲を書いています。

ここで聞く「スケルツァンド ニ長調」は、おそらく「6 つのチェロ二重奏」の一曲目 チェロニ重奏曲 WIV.37 の第四楽章をチェロとコントラバス用に編曲したものではないかと思うのですが、推測の域を出ません。詳しい方、いらっしゃいましたらコメント下さいませ。

演奏者のデュオ・ディ・バッソはチェコ・フィルのメンバー二人によって構成されるグループ。チェコ・フィルのコンサートマスターにしてチェリストのフランティシェック・ホストとコントラバス首席奏者のイルジー・フデッツのデュオです。

ヴィオッティの曲は有名なヴァイオリン協奏曲 第 22 番以外あまり知られていないので、このようなアルバムに収録されているのは (アレンジされていたとしても) ありがたいものです。曲はチェロとコントラバスが語り合うように進みます。チェロやコントラバスというと、ヴァイオリンと比べて音程を取りづらい楽器ですが、この演奏では「楽しめる」レベルで聞くことができます。