クレンペラーの宗教音楽ボックス 8 枚組からヘンデルのオラトリオ「メサイア」を聴きます。こちらのボックスはバッハのミサ曲ロ短調とマタイ、ベートーヴェンのミサ・ソレムニスも収録されて 2,251 円。お買い得です。

メサイアのオーケストラはフィルハーモニア管弦楽団。ソプラノにエリザベート・シュヴァルツコップ、アルトにグレース・ホフマン、テノールにニコライ・ゲッダ、バスにジェローム・ハインズを迎えた豪華な布陣です。録音は 1964 年。

後期クレンペラーらしいゆっくりしたテンポ。おおらかで包まれるような演奏です。ヴァド盤などに見るキビキビとしたキレの良さを求める演奏ではないですね。「メサイア」をフル・オーケストラで鳴らして、恍惚に浸る。そういうタイプの演奏でしょう。時代考証の進んだ昨今では、こういう演奏をする指揮者は少なくなりました。

実はこの録音。友達が抜粋盤を LP で持っていて聴かせてもらったことがあります。その時、二人で (オールド・スタイルだけれども) 演奏の素晴らしさに感動して、全曲盤はないものかと話したものです。こうして、CD で全曲盤を手に入れることが出来て、あらためてクレンペラーの演奏に圧倒されています。

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