映画「ゲド戦記」の中でかかった一曲ですが、映画の賛否は別として、手嶌葵の歌う「テルーの唄」は良い曲ですよね。名曲と言うのは言い過ぎかな? ジブリの曲にしては珍しく全編バラード調で抑えた楽曲です。

ジブリの初期の曲は、曲を聴けば自然と映画のシーンが思い出さたものでした。「テルーの唄」はそういうことがなくて、この一曲だけが独立して楽しめる作品に仕上がっています。

バックにオーケストラがサポートしているのに、ボーカル一人にスポットが当たっている不思議さ。手嶌葵は決してホイットニー・ヒューストンやマライア・キャリーのような「華」のあるボーカリストではありません。それでも、とつとつと歌うメロディーが心地良い。間の取り方、素朴さ、下手に技巧に走らない身の丈の歌唱が心を掴むのかもしれません (あとマスタリングの優秀さも)。

この曲は、何度リピートして聴いても飽きません。